「仕事は今日の自分が創る」


「仕事は今日の自分が創る」
 



 今ではめっきりやらなくなりましたが、
大学入学当初、麻雀にはまり、
国分寺雀荘によく入り浸っていました。
その雀荘には農業大学の学生で、
とてもよく働くバイトのお兄さんがいました。



 私が通っていた雀荘のバイトさんは、お客さんがいない状態になると
ダラダラして、カウンターにひじをついてアクビなど
することが多いのですが、そのお兄さんは違いました。




 お客さんがいなくとも、時間があれば、絶えず掃除。
麻雀の大会の企画を立てたり、ポップな広告を作成したりと、
いつも仕事をしていました。誰かに指示を出されているわけでもなく、
自分の頭で考えて、どんどん仕事をこなすのです。
 
 

 私は素朴な疑問として、いくら頑張っても
時給は変わらないのに、なんでそんなに働くんだろうと?
と感じていました。どんなに頑張っても時給は850円です。
自分の仕事を超えてやっても、損するだけじゃないかと
感じていました。


 
 3ヶ月ほど通ったある日、忙しそうにしている
そのお兄さんを捕まえて聞きました。



「なんでそんなに働くんですか。」



っと・・・



 するとそのお兄さんは、


「仕事は与えられるものではなく、
自分の頭で考えて、創るものだから」



 とサラリと告げ、再び仕事へと戻っていきました。
私は衝撃を受けました。ああ。そうか。
仕事って与えてもらうもんだと思っていたけど、
「自分の頭で考えて創るものなんだ」と。



 当たり前のことなのかもしれません。
ですがこの当たり前を、当たり前のこととして
行動できるかは社会人として毎日問題となります。



 会社員時代はもちろんのこと、
一見、自分で仕事を創っているように見える
独立後もその問題は絶えずありました。




 独立して仕事を創って食べていけるように
なったとしても、毎日同じ事を繰り返していたら
成長したことにはなりません。



 なぜなら、昨日までの自分から
今日の自分が仕事を与えられているに過ぎず、
今日頭を使って、新しい仕事を創ったことにはならないからです。



 ですので、意図的に頭を使い、仕事を創る癖を
つけないと、独立して会社が成り立ったとしても
成長の無い人間になってしまいます。


 
 特に私のような自営業者では仕事はゼロから
自分で創らねばなりません。「昨日の自分に言われたこと」
をそのまま作業するだけでは永遠に殻を破れないのです。



 「自分の頭で考えて、仕事を創る」
と言うそのお兄さん格言は、少しだけ変化して
「昨日の自分に与えられた仕事だけでなく、
今日も自分の頭で考えて、仕事を創る」
と言う座右の銘になっています。 



 そのお兄さんは何気なく言った一言
だと思うのですが、私にとっては
一生の財産となる言葉になりました。
今でも感謝しています。






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