「初めての講座代金」



「初めての講座代金」





たまにはお金の話を書きます。



私は24歳まで会社員でした。お給料は会社から
頂いていました。もちろんそのお給料は元をたどれば、
私がいた会社のお客様から頂いたものなのですが、
なんとなくその価値を認識することができませんでした。
想像力が欠如していたのでしょうが、
実感として数字的にしか捉えることができませんでした。

 

会社を辞め、私は25歳で初めて生徒さんから
講座代金を頂きました。金額は9,000円でした。
9,000円と言うお金は大金です。9,000円を
稼ぐには平均的な若い会社員なら4時間、
アルバイトなら9時間はきっちり働かなくてはなりません。
私はそういった身銭を切った代金を
受け取ったわけです。これは責任重大でした。

 

初めて会社の通帳に、講座代金が振り込まれたとき、
その金額の重さをずっしりと感じました。
その重さは今でも変わりません。
いざ講座代金を頂いたときに
「ああ、これはオオゴトだ!」
と動揺したのを覚えています。



私は元来お金を使う性格ではありません。
味覚はあまり発達していないので、
食事は高いものでも安いものでもおいしいと思ってしまいます。
普段の生活はその辺を散歩したり、
走り回っているだけで満足してしまいます。
旅行も無銭旅行で充分楽しめます。


 
今は貧乏の局地をひた走っていた起業当初に比べれば
アシスタントやを複数人抱え、講師の方の募集をかけることが
できるぐらいある程度は余裕ができました。
(本当にある程度ですが。)



これはビジネスコミュニケーションを教える講師として、
会社を発展させ結果を出さならなくては
説得力がありませんので、自信にはつながりました。
その意味では良かったと思っています。 
うまく行っていない講師が教えるビジネスコミュニケーションなど
説得力のかけらもありませんので。




しかし、その蓄積されたお金は元はといえば生徒さんや
私を信頼してくださった企業様のお金です。
そんなお金を私物に費やすことなど許されるはずもありません。
なんというか私の中に罪悪感があるのです。



資本主義社会は、危険なシステムです。
資本主義社会は悪用すれば、搾取主義になり得ます。
経営者には貨幣の使い方に対する倫理観や美学
を持つべきだと思うのです。



私は自分の会社の株主です。株式会社では
経営者の給料を株主が決めますので、
私のお給料は私が決めることになります。
私は今の自分の年収を一般的な会社員の年収に
抑えています。これだけあれば養う家族もいない
独り身の私は充分生きていけるので
この金額にしています。



あとの余ったお金は、
ダイレクトコミュニケーションへの投資です。
よりよいワークを創るための教育費、
新聞図書費、学費、教材のイラスト、
将来作る教室のための内部留保・・・




私は元々腐ったような人間でした。
この状況を救ってくださったのは、
生徒さんや企業様以外の何者でもありません。
だから講座の精度を上げて生徒さんに
恩返しをしなくてはならないのです。



またそうして、投資して得られたコンテンツによって
生徒さんが喜んでくれれば、それが一番の喜びです。



生徒さんから頂いた大事な講座代金は
これからも「ダイレクトコミュニケーション」
と言う分野の発展に使ってし行く予定です。




私のやりたいことを列挙すると


・世界中の研究者が集う、研究所の設立
・健康診断を行うのと同じように、
 感情表現力や声の抑揚を計る準病院のような施設
・現状のコミュニケーション講座の発展系
ADHDアスペルガー障害、場面かん黙、人格障害、依存症、
 社会不安障害等、コミュニケーション系の障害を持った方のための施設、
・ビジネス的に成功したい方のための、スキル学習施設、
ゲマインシャフトをイメージの根幹とする
 純粋に人と人が温かく交流できる空間、
・様々なコミュニケーションに関するシュミレータ施設、
・コミュニケーション講座の講師の養成所・・・




やりたいことはたくさんあります。
まだまだ私はドラゴンクエストで言えば、
アリアハンをやっと出られるかと言うところです。
30歳になるぐらいの頃にはダーマ神殿あたりには
たどり着いておきたいところです。

 


 

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