「経営者の思考」


「経営者の思考」




**



何が正しいか、ということに
生命を賭すことができないならば、
経営者を辞したほうがよい。




松下幸之助




**





新しいリンクに
「経営者の思考」
を創りました。



私は現在講師でもあり、経営者でもあります。
今まではコミュニケーション講座の講師として
ブログを書くことが多かったのですが、
これからは経営者として考えていることも
定期的に綴りたいと思います。




私達の世代に言えることは、
総じて目標を喪失した世代だと感じています。
一体私たちは何がしたいのでしょうか?
一体私達はどんな社会を目指しているのでしょうか?




私たちの社会は先人達の「知恵」によって成り立っています。
「知恵」は蓄積されていくので退行することはありません。
私たちはもはや火の起こし方を一から研究する必要が無いのです。
今までにできた知恵は核戦争が起きて、PC上に残るデータや、
図書館が全て消滅しない限り消えることはありません。
現実的にそんなことが起こる可能性は極めて低いでしょう。




私たちはそんな幸運な社会に生きていますが、
忘れがちなのが、今まで命を繋げてきてくれた
祖先たちの存在です。




ずっと昔の祖先の方々は毎日汗を流してお米を作り、
どうにかこうにか命を繋げてくれたでしょう。



最近の祖先の方は、国のために戦争で
若くして命を落としてくださったでしょう。
私ぐらいの年齢の青年は皆戦争に行っていました。
150万人の青年と80万人の民間人が戦争の犠牲者になりました。




今では5人もなくなれば大ニュースです。
ですが、戦争では230万人が亡くなったのです。
私たちには想像を絶する世界です、
考えられないことです。





目の前にいる祖先。すなわち私たちの親の世代は、
空襲で焼け野原にされ、原子爆弾を2つも落とされた
状態から数年後に生まれました。





そんなどうしようもない状態でも腐ることなく、
私たちの親は、勤勉に働いて豊かな社会を作り上げてくれました。




私たちの親は本当に働き者です。
尊敬しなくてはなりません。
親の背中は大きいです。




ただし甘えるのも、もう終わりです。
バトンはもはや私たちに託されているのです。
これからは私たちの時代です。



さて、私たちはこれから疲弊していく日本の中で、
先人達の知恵と言う資産を食い潰し、
飢えないながらも目的もないまま老いて行くのでしょうか。




私たちは何のために働くのでしょうか。
私たちは先人達に恥じない人格を備えて、
社会のために尽くしているでしょうか。




日本は今確かに右肩下がりにみえますが、
祖先の方が歩んできた道に比べれば
はるかにチャンスに満ちています。
もう一度同じように、自分達でしっかりと考えて、
一人一人が責任を持ってしっかりと仕事をすれば
再び日本は息を吹き返すと信じています。





ご先祖様たちができたことです。
私たちはその子孫なのですから
できるはずです。





私は馬鹿だけど、なんとか動く頭と体をもらいました。
私は頑張れば、社会へ貢献できることに気がつきました。




では社会へ貢献できるのはどうすれば良いのでしょうか。
散々悩んで出した答えが経営者でした。
さらに熟考した結果、コミュニケーションに関わる仕事を選びました。





この仕事を文字通り、命をかけて全うします。
この仕事が一生変わることはありません。
もし食えなくなったら運命を受け入れて
ただただノタレ死ぬだけです。
例えそうなっても一点の後悔もありません。






私はそんな思いで今の会社を運営しています。
そして経営者としてやり遂げたいことは、
大きく分けて2つあります。





1つは暖かい人間関係の復権であります。



重厚な何層にも渡る、人間関係の連鎖。
感情と感情がいつでも表出できるような社会。
動物的な側面をもっと素直に出せる仕組みづくり。
孤独な人を減らす。ソーシャルサポートが豊かな社会。
泣いたり笑ったり、人間が人間として持っている
感情を過度に押さえ込む必要のない社会。
人と人が顔を会わせる事が多い社会。素直な社会。




私は尖った社会が嫌いです。
丸味を帯びた柔らかい社会を創るのです。



孤独で悲しい思いをしている人を1人でも減らすのです。
人間関係で満たされた暖かい社会を創るのです。






2つ目は、情報を創造できる高度な人材を育てることです。



コミュニケーションの始点は、情報の伝達ではなく、
情報の創造です。情報の伝達力は重要ですが、
始点がなければ伝達も始まりません。
自分の頭で考えて、情報を創ることができる人材の創出。
自分で考えて、力強く社会を渡っていける人材の創出。
情報の伝達に関する力も重要ですが、優先順位は創造です。


暖かい人間関係はある程度ゆとりのある社会がなくては
成立しません。問題が起こったときに、柔軟に対処できる
人材をたくさん創出することが必須なのです。



具体的にやりたいことをあげるときりがないですが、
基本的には2点を私が生涯かけてやり遂げたいことです。






次に会社の運営方針を述べます。



会社は公共財です。経営者の物ではありません。
経営者の利益の為でもなければ、株主のための物でもありません。



生徒さんのため、社員のため、株主のため、国のために
会社は存在するのだと思います。利益の不平等が生じれば
自然とそういった会社は社会から排除されていきます。
だから講座の代金も適正価格。社員のお給料も業界水準よりも高めに。
経営者のお給料は死なない程度でかまいません。
経営者への報酬は発展していく会社を見ていくことが最大の対価です。





ただ、私は残念ながら致命的に頭が悪いのです。




だからこれから先、優秀な方の力が必要です。
既にダイコミュには、たくさんの方が手伝って
くれるようになりました。陰鬱な川島に付き合って
くれている懐の深い仲間達ばかりです。




私は彼等とともに、これから本気で取り組んで
行こうと決心しています。暗い社会は真っ平です。
不況なんて関係ありません。いつも自分達で社会に
対してサービスを提供していけば、豊かな社会は
実現できるはずです。だからがんばります。





そして最後はやっぱり生徒さんへ感謝。
皆さんのおかげで今のダイコミュはあります。
いつもありがとう^^












**