「上下関係」


「上下関係」




 池袋に良く行く居酒屋がある。
このお店の店員さんは接客が抜群で、
客は誰もが神様扱いしてくれる。
しかしそのお店でご飯を食べていると
いつも独特の違和感を感じるのである。 
 

 
 客の中には何を勘違いしたのか、
店員さんに横暴な態度を取る人がいる。
自分のオーダーの声が小さいのに
聞こえないのかと怒鳴ったり、
ほんとうに小さなミスを突いて、
かさにかかって苦情を言ったりする。


 
 店員さんはお客様を神様として
扱うから理不尽な仕打ちを受けても
我慢して丁寧に応対する。



 資本主義社会においては、
お金を持っている人は「様」になることができる。
お金を払う側は、その対価と共に神様として扱われる。
だけど本質的に人間のそこまで差があるのだろうか。


 
 サービスの受益者は提供者に対して
確かに対価を支払っている。
対価を支払うと主従の関係が発生する。
お金持ちはいつも「上」になることができる。
貧乏人はいつも「下」の立場にいることになる。



 プライベートで会えば、
上も下もないはずである。
しかしそこにお金が介在すれば、
とたんに上下の関係が発生してしまう。


 

 集団の性質を考えてみる。



 鳥取の田舎に帰ると、
30匹あまりのチャボが庭を走り回っている。
そして必ず2羽程度集団からいじめを受けている。
周りのチャボにつっつかれすぎて、
羽が抜け落ち、血が出ているのである。
チャボ世界にも差があって、
彼は個の存在としては理不尽な仕打ちを受けている。
しかし、もしかしたら集団にとってみれば
いじめにあるチャボは必要な存在なのかもしれない。



 一方でイワシのように特に上下があるわけでもなく、
誰が集団を統率しているわけでもなく、
雑多に集まって守りあっていることもある。



 人間にとって上下関係に
どんな意味があるのだろうか。
そのお店で感じる独特の違和感は
いったい何を意味しているのだろうか。
もう少し考えてみたい。



 


 
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