「景観」




 春はあけぼの。やうやう白くなり行く、
山ぎは少しあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。 


 夏は夜。月のころはさらなり。やみもなほ、
ほたるの多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。



 秋は夕暮。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、
烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛びいそぐさへあはれなり。
まいて雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。
日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。


 冬はつとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。
霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火などいそぎおこして、
炭もてわたるもいとつきづきし。昼になりて、
ぬるくゆるびもて行けば、火桶の火も白き灰がちになりてわろし。





 中学生の頃だろうか。
古典の教科書に何気なく枕の草子がのっていた気がする。
古典の表現には全くといいほど趣を感じなかったが、
大人になるにつれてその価値が分かるようになってくる。不思議だ。


 
 今の日本の町並みは自然との調和が絶望的に無い。本当に嘆かわしい。
全く景観を考えずに、ただ己の利益のみを考えたビルが乱立し、
全く持って調和のない、自然と住居を住み分けた
心の琴線に触れない町並みが形成されてしまった。



 ミクロレベルでの人間の活動を考えれば、
味の無いビルを建てて利益を得るほうが
確かに利潤は最大化されるかもしれない。



 だが、自然との調和や周りの住居との調和を考えずに、
利益を最大化した結果、出来上がったのは全く統一感の無い、
極めて殺伐とした殺風景な町並みである。
ミクロの権利を守りすぎると、マクロレベルでは
合成の誤謬が生じる良い例だと思う。




 駅前は原色を使った消費者金融の看板と
パチンコのネオンと、チェーン店やコンビニの
煌々と照らされたネオンばかりである。
資本主義社会なのであるから、これは仕方が無いとも思うが、
経営者はせめて、町並みに配慮した看板を作成する倫理感を持つべきだと感じる。



 もしダイコミュが大きくなって、社会的に広がっていったら、
町の哲学をきちんと検証して、その町にあった教室の
デザインを考えて行きたいと思う。「ただ目立てば良い」
というデザインなどもってのほかである。




 江戸時代までは町と自然をモチーフにした浮世絵がたくさん
書かれていたが、今は絵になる町並みは本当に限られてしまっている。




 道は全てコンクリートの埋め尽くされ、
草や虫や小動物は敬遠され、どこか観光地にでも行かない限りは
春や夏や秋や冬の変化を肌で感じることがなかなかできない。
肌で感じることができるのはせいぜい気温の変化である。
視覚的な変化はなかなか感じることができない。



 四季を感じることができなければ、文化的な価値のある創作は
できるはずもない。そういった場所で育った人間に健康な自然観が
育つのかは疑問である。戦後の街づくりの政治的な失敗がそこにはあると思う。
一日も早く法律で景観についてきちんと規定して欲しいと願う。







  

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