「アリの巣コロリ」


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 起業前の日記を読み返していたら、
笑ってしまった日記がありました。
久しぶりに起業前の日記を載せます。
20歳の頃の日記ですね。

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「アリの巣コロリ」




 アリの巣コロリは罪深い。アリの巣コロリは
言うまでもなくアリの巣をコロリと全滅させる。



 もちろん自分の家がシロアリにガシガシ食われているのなら
仕方が無いとは思う。これは正当防衛の部類に入るからだ。



 しかし、アリが「気持ち悪いから」と言う理由だけで
アリを殲滅するのはあまりにも酷いではないか。
これは人間の横暴である。




 僕はアリに限らずあらゆる虫を尊敬している。
異常な人間だと思われることを承知で、これを訴えたい。



 僕がどうしてあらゆる虫を尊敬しているのか。
例えば、こんな想像をしてみて欲しい。
 


 突如として、「何者か」が現れたとする。
「何者か」はあらゆる豊かさを奪う。



 「何者か」によって僕は全てを奪われ、真っ裸にされ、
頼る家族も、助けてくれる人もいなくなったとする。
それこそ洋服もなく、金もなく、拠り所が一切ない状態だ。
今目の前にあるのは野原だけである。それ以外は何も無い。




 そして「何物か」がこう告げるとする。



 「さあ生きろ」




 さてどうしたものか。まずは水を確保しなくてはならない。
だがお金もないし、家もない。川の水だって汚くって飲めやしない。
 そして飯はどうする?誰も助けてくれないのだ。
飯は自分で確保するしかないがどこにもない。
寝る所はどうする?夏は良いが、冬は凍えるような寒さだ。




 そんな状況でも生きている生物がいる。
それは虫だ。虫はそんな状況で知恵を凝らし、
なんとか生きている



(もしかしたらこれは僕の勝手な妄想で、
彼らは極めて楽勝な生活をしていて、
夜な夜な遊びほうけているかもしれないが・・・)



 だから僕は虫を尊敬しているのである。
虫は僕にはできないことをさらりとやってのけている。
尊敬する師匠をあさりと殺すことなどできるわけがない。



 僕は風呂場に迷い込んだ虫はなるべく助けているし、
アリの巣コロリも使わない。但し、蚊は殺してしまう。
これは正当防衛だからだ。蚊は自分の生き血を奪おうとする。
これを防ぐ事は自然社会でも十分認められるはずだ。



 とにかく僕は正当防衛以外の理由でむやみやたらに
アリの巣コロリを使わないでくれ!と訴えたいのだ。





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土曜日になってふと気がついた。僕は
「ゴキブリほいほい」を使っていると。

アリの巣コロリがだめで、
ゴキブリホイホイが良いと言う理論は成り立たない。
ゴキブリホイホイを使うのを止めねば。
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