「盆踊りとサンシャイン」
「盆踊りとサンシャイン」
今日は池袋のサンシャインで盆踊り大会が催されていた。
100人ぐらいの着物を来たおばちゃんが輪になり踊っていた。
私はそこにたまたま通りかかった。
その輪には様々な人が加わっていた。
若い女の子、男の子、とおりかかった観光客、ホスト風の男性、
中学生、子供達、おじいちゃん、おばあちゃん・・・
サンシャインで行われる盆踊りを目の当たりにし、
私はなんだか不思議な感覚を覚える。
背景は完全無機質な巨大なビルである。
盆踊りはその一角で行われる。
情緒性と近代合理主義の対比の構図というか。
近代合理主義に対する情緒性の反抗と言うか。
拡大解釈が過ぎるのだろうが、
私はとにかく不思議な感覚を覚える。
30年の歴史を持つサンシャインは、大きな体で、
500年の歴史を持つ盆踊りを見下し、威圧する。
「いつまでそんな古臭いことを行っているのだ」と。
しかし、盆踊りは反抗する。そして訴えかける。
「私はいつまでも日本人の情緒と共に永久に活き続ける」と。
情緒とはせつなく、淡いものである。
情緒を感じているときは幸せなときである。
盆踊りは教えてくれる。
合理性を追求しつつも、
失われてはならない情緒性があることを。
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