「職人芸(川島事務所から締め出される)」



「職人芸(川島事務所から締め出される)」




 私の会社には学生さんがバイトとして出入りしています。
今日はミカさんが仕事を手伝いに来てくれました。
ミカさんが来てくれたのは学校終わりの夜の6時半です。


 
 ミカさんは夜の10時まで仕事をする予定で、
私は7時から夜の12時ぐらいまで用事があったので、
簡単に今日の仕事を伝え、事務所を後にする事にしました。




 このとき、鍵は私が持っていたので、
ミカさんが仕事が終わった後に閉める人がいません。
川島家は鍵が開きっぱなしでもあまり気にしない
家系なので(兄貴の家も空きっぱなしです)、





「仕事終わったら事務所開けっ放しで帰っていいよ」





 とミカさんに告げ、
私は目白の駅前に向かいました。





 その後夜の10時頃、ミカさんから着信が何度もありました。
何かあったのかな?とかけ直すと、




「すいません・・・ドアロック(補助の鍵)を
外からかけてしまったのです」





と申し訳なさそうな声で言われました。





 ミカさんは、事務所を開けっ放しにするのが
どうしても不安だったようで、外からドアロック(補助の鍵)
をかけてしまったようです。
 外からドアロックをかけるとはなんとも器用な事をする女の子です。
未だに彼女がどうやって鍵をかけたのか謎が残ります。





 私は

「良かれと思った事だから、
気にしないで下さい。お疲れ様でした。」




 とミカさんに告げ、目白での用事を済ませ、
事務所に戻りました。この時、夜の12時です。





 事務所に戻って、ドアを開けようとすると
なるほど、がっちり鍵がかかっています。
私はとりあえず、事務所の周りの窓を探索し、
別ルートの入り口を探しました。
 


 
 私の事務所にはベランダがあるのですが、
このベランダの窓が空いているのではと思い、
地面から這い登って進入を試みました。
周りから見れば完全に泥棒です。
 残念ながら、窓は空いていませんでした。
はああ・・・


 
 もうしょうがない!鍵屋さんを呼ぶか!
と言う結論に達し、携帯電話で検索し、
鍵屋さんを呼びました。


  

 講師川島は好奇心旺盛な人間です。
鍵屋さんがどうやって鍵を空けるのか
ワクワクしていました。



 鍵屋さんは、おもむろに、
ドアののぞき穴をくるくると廻し、
のぞき穴をカパッと取りました。



 そして、そののぞき穴から
90度に曲がった機材を使って、
補助ロックを取り外しました。



 
 すげええ〜。 
簡単に書いてしまいましたが、
それなりに難易度の高い
鍵だったらしく所要時間は15分ほど
かかっていました。




 しかし、さすが職人さんですね。
良い技を見させて頂きました。
料金は占めて18,900円!




 職人芸を見れたと思えば安いものです。
但し、きっちり会社の経費で落としますが(笑)




 世の中色々な方がいらっしゃって
社会が周っているのだなあとしみじみ感じた
11月14日でした。






 ちなみに鍵屋さんは、作業中
終始私に質問攻めにあっていました。
うるさいクライアントで恐縮でした。
鍵屋業界の動向をご教授頂き
ありがとうございました。







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