「決められたレール」



「決められたレール」




 正月、じじばばに会いに茨城に行きました。
そのとき兄と一緒に電車に乗りました。乗車場所は一番先頭でした。
車掌さんと景色が見えるのでとても爽快です。
景色を見ていると、ふと兄がつぶやきました。



「俺は思うんだが決められた
 レールの上を走るって早いよな」



 たまに哲学的な事を言う兄です。
なるほど。電車はまっすぐのレールの上を
どんどん進んでいきます。早い早い。
 


 決められたレールということを考えると
私は道をはずしっぱなしで生きてきました。
小さな頃から勉強はあまりせずに、
どちらかといえば鼻水たらしながら、
虫を追っかけまわしていました。




 卒業した当初は国家試験に落ちたショックで
就職できず、引きこもっていました。
 就職した会社も起業するために
辞めてしまいました。両親にも心配ばかり
かけてきたと思います。
 



  一般的な成功のレールは確かにあります。
一生懸命勉強して、良い大学を出て、部活やサークルで
コミュニケーション能力を磨き、良い会社に入る。
 簡単なようで難しい。毎日勉強しなくては
なりませんし、コツコツと進む堅実さがいります。



 そしてそうした成功へのレールは
優秀な人材を生むシステムとして
実際に機能していると思います。




 このプロセスは家庭や学校で小さな頃から
成功への近道として繰り返し刷り込まれます。
ですのでこのレールをはずしたときに
絶望してしまう人がたくさんいます。




 しかしながら、実は決められたレールを外れても、
どうって事はなかったりします。
ただ私自身は一般的なレールをはずすことには
なんらの躊躇もありませんでした。




 なぜなら社会は、単に学歴が高かったり、
コミュニケーション能力を高い人を求めているのではないからです。
社会はその知識や人間関係を築く力を使って、
社会に貢献できる人を求めているのです。




 大事なことは人のために何をできるかであり、
そういった精神がなければどこに行っても
成功はできないでしょう。



 
 逆に言えばレールをはずしても、
根っこのところで社会貢献に
対する意思を強く持って、
あきらめずに社会のために頑張れば、
結果は最後について来るのです。




 
 私自身人のため、世のために生きて
行こうと考えています。






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