「決算から思う」


「決算から思う」





 私の会社は4月30日が決算日です。なぜ4月30日なのかと言うと、
理由は特に無くちょうどそのタイミングに会社を創れそうになったからです。
今日は決算の経理作業をしていて、なんとなく感慨深いものがありました。





 起業当時は完全に手探り状態で、誰にも相談できずに
独りぼっちで定款を作った記憶があります。
株式会社の作り方という本を片手に、学生時代に学んだ商法の知識を
活かしながら、私は必死で会社の定款を作り、
立川にある公証役場にはんこをもらいにいきました。


 

 定款と言うのは事業の目的を
記した憲法みたいなものです。




 会社が定款に書かれていること以外を
事業として営むことは、商法上禁止されています。
ですので、起業に際しては本業以外であっても
将来を見越して様々な事業目的を書くのが普通です。





 しかし私は会社の定款にはコミュニケーションに関わる事業をする
ことのみを目的として、他の事業は一切書きませんでした。
私にとって会社とはお金のためではなく、コミュニケーションに
関する事業を成立させて、社会に根付かせることが目的
だったので、他の事業には一生手を出さないと決めていたのです。
事業目的をいくつか書くことが経営としては正解なのかもしれないのですが、
私は自分の信念がブレることがいやだったのです。




 会社名は悩みましたが最終的にはダイレクトコミュニケーションにしました。
候補はいくつかあったのですが、1回聞けばなんとなく理解できる、
わかりやすい名前にしました。




 そうして、私は孤独なスタートを切りました。
なんの生活の保証も無かったけど、私はコミュニケーションに
人生をかけて、一生勉強して、コミュニケーションで
悩んでいる人のために尽くそうと考えていました。
そしてその気持ちの大きさだけは日本の誰よりも大きいと思っていました。
この気持ちは今でも変わりません。



 会社は2006年の5月23日に登記が完了しスタートしました。
このころはとにかく必死でもがいていました。
会社の資本金はどんどん減り、多分アルバイトを
することになるだろうと覚悟を決めていました。
収入は半年間ほとんどありませんでした。
会社員時代爪に火をともしながら貯めたお金は
どんどん無くなっていきました。




 身を削られるような思い・・・




 でも私には信念がありました。いつかはなんとかなると
信じていました。しかしそれは周りから見れば、
わけのわからない妄想じみた信念だったと思います。
このとき私は5年間付き合った彼女にフラられました。




 私は起業して、家族からの信頼、
お金、彼女、全てを失っていました。
あまりにもうまく行かないことだらけだったので、
しまいには自分自身を疑いかけていました。




 コミュニケーションに関わる仕事を辞めるつもりは
まったく無かったのですが、まだ早かったのか?
芽が出るまであと何年かかるんだろう?っと
どこまでも続く灼熱の砂漠を歩いているような感覚でした。




 そんな時代から時がたちました。
気がつけば私は年間100人以上の愛する生徒さんに囲まれ、
大好きなコミュニケーションに関わる仕事をすることができています。
私を慕ってくれる企業様もできました。本も書かせていただきました。
24歳で会社を退職した当時の私はこんなことを予想していなかったと思います。


 
 
 ダイレクトコミュニケーションと言う会社は
講師川島が創った会社ですが、もはや私のものではない気がしています。
コミュニケーション講座で生まれる人間関係や得られるスキルは
生徒さん自身のものです。私は少しだけ後押ししただけに過ぎません。
この会社は私ではなく、生徒さん達が少しづつ力を下さって、
育てていただいたのだと思っています。




 私自身その恩に報いなければなりません。
生徒さんからいただいた大事な大事な講座代金は
さらなる勉強のために、講座の円滑な運営のために
大事に使わなくてはなりません。




 少しでも多くの人が厳しい世の中を渡っていけるように、
幸せな人生を歩めるように会社を作り上げて
行かなくてはなりません。
 いたずらな利益追求にとらわれることなく、
社会貢献を重きにおいて、自己犠牲の精神をもって、
アシスタントを大事にして、今まで以上に頑張っていこうと思います。



 








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