「3年目へ」


「3年目へ」




実は先日の横浜教室のワークで
2年目の講座が終わりました。
私にとって特別な日は3つあります。
それは11月の最後のワークと
12月の最初のワーク。
そして独りで定款を作成し、
手探りで会社を創った5月23日です。




今日はそのうちの1つである12月の話を少しだけ
させていただきます。
過去に遡るとコミュニケーション講座は
2006年の12月に吉祥寺教室として、
8人でスタートしました。




最初のワークの日は緊張していたのを
今でもよく覚えています。




初回は吉祥寺のシアターカフェと言う場所で
講義の前にお茶をすることにしました。
なぜならいきなりワークをすると
講師である私自身が緊張しすぎて
講義にならないという確信があったからです。




8人の方から応募を頂いていたので、
全ての方にメールをしたところ、
6名の方が喫茶店でお茶をしてくださることになりました。





その日は冬の入り口の12月です。
私は白い息を吐きながら、吉祥寺の駅を降りました。
集合はたしか午後の1時ぐらいだったのですが、
私は12時ぐらいから喫茶店でぽつんと待っていました。




私は当時25歳でした。
2年勤めた会社を辞めて、
自分の信念を持って会社を創ったものの、
まだまだ結果が出ておらず、
自分に対しての自信はまだまだありませんでした。




講師としてはまだまだ未熟でしたし、
生徒さんは年上の方ばかりでした。
どんな目で見られるか
気が気ではありませんでした。
トイレに10分置きに駆け込み、
ため息を何度もついていました。



時間になると実際に生徒さんが
たくさんいらっしゃいました。
今でもその6人の顔は鮮明に覚えています。




嬉しい反面、私は緊張でぎこちない
会話しかできませんでした。
コミュニケーション講座の講師として
あまりにもダメダメでした。




そして、お茶の後は実際の講義です。
家ではリハーサルを15回ぐらい行っていましたが、
やはり緊張は襲ってきました。
はじめの1分間目は実はまったく固まって話せなかったのです。
今でもそのときの風景を鮮明に覚えています。
後にも先にも講義や講演の最中でこれほど緊張したことは
ありません。




ただワークとしては、今のダイコミュの源泉と言うか、
生徒さん主体の良いワークができたという
感触を受けました。3時間はあっと言う間に過ぎていきました。




そんな初回から2年が経ちました。




対人コミュニケーションの分野は
コミュニケーション論、人間関係論、
社会心理学SSTソーシャルスキル認知行動療法・・・
等々数え切れないぐらい、様々な分野の
理論と重なる分野です。




ですが、不思議なことに、対人コミュニケーションの改善法に
ついては驚くぐらいにその方法論が少ない世界なのです。
そして、その発展は今始まったばかりです。
私はその入り口になっている人間として
とても面白い場所にいると感じています。
この仕事は本当に奥が深いですし、
面白くてしょうがありません。




暖かい生徒さんの支えもあり、
この分野で飯が食べていけるようになり、
勉強に集中できるようになったこと。
感謝してもしきれません。




2年間コミュニケーション講座を運営してきて、
人間の個性の多様さに驚かされました。
性格、年齢、抱えている過去、職業誰1つとして
同じ人はいません。そういった個性が1つの講座に
集まり人間関係を構築していく姿は
本当に奇跡と言うか、毎回ドラマがあって楽しいです。




講師として変な感覚と言うか、
私は生徒さんと接するときに、
どうも私の中に眠る父性と言うものが
くすぐられる感覚を覚えます。




適切かどうか解りませんが、
子供が泣いたり笑ったり、
けんかしたりしている姿全てを
可愛いと思ってしまう感覚と言うか、
どんなことがあっても愛せてしまうのですね。
目に入れても痛くないというか。




ホント皆大好きです。




12月から3年目です。
3年目はどんな一年になるのか。
これからまたワクワクします。









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