「引きこもっていたときの生活」


「引きこもっていたときの生活」




 もう10年ぐらい前になりますが、
私は22歳の頃半年間ほど純粋な引きこもりをやっていました。
色々と原因はあるのですが、主に会計士受験に失敗したこと、
対人恐怖症になっていたこと、無職だったことなどが影響していました。




 とにかくボロボロで、生きる気力をなくしていたのです。




 当時を思い出すともう絶望的につらい時期だったのですが、
時間が経つと不思議なもので、今は引きこもっていて本当に良かったと
思えるようになりました。



 と言うのも引きこもりと言うのは、私の人生の中で
本当に純粋に「考えることを許された時間」だったからです。



当時の生活を振り返ってみたいと思います。




 私は3階の屋根部屋にいました。朝10時ごろ起きると
朝、両親が仕事に出ていないか、足音を確認します。



 両親とは絶対に会いたくありません。特に父親とは。
たまに午前中いることがあるので一度ばったり会ってしまった
ことがあったのですが、とてもハリツメた空気になってしまい、
2人とも何も話すことができませんでした。



 あのような思いをしたくないので「両親がいないこと」
は一日に絶対乗り越えなくてはならない課題だったのです。
 
 

 両親がいないことを確認すると1階に降りて
冷蔵庫から勝手になにやら盗んで(?)食べていました。


  

 そしてすばやく3階に戻ります。
その後は1日中予定がありません。
本当にやることがないのです。




 私はネットにもあまり興味がなかったですし、
ゲームも楽しむことができませんでした。
なんといいますか、無職でニートをやっている状態でゲームを
やっても楽しくないと言いますか。死のうかと考えているのに
ゲームやっても面白くないのです。




 なので必然的に私は
「考える」ことが日常になっていました。




 ベットに横たわって、天井を仰ぎながら考えたり、
机に向かってうらみつらみを書いた日記を書いたり。




 あとちょっとここは引きこもりとしては
おかしいと思われるかもしれませんが、
「起業すること」を目標としたブログも書いていました。


 

 どんなことをしたら起業できるか。
これもずっと考えていました。
私が死ななかったのは多分引きこもっている時間の中で
唯一この時間だけ前向きに考えていたからです。




 思うに、引きこもっている時間と言うのは、
今考えると本当に濃密で、贅沢すぎるほど贅沢な時間でした。
衣食住が一時的とは言えど両親の精神的なプレッシャーを
掻い潜れば保障され、一日中考えるチャンスを与えられた時間だったからです。



 今は仕事をしています。とても大好きな仕事なので、
忙しくても本当に充実しています。 



 ですが仕事の課題で考えるときは、
わりとビジュアル化けされて、答えがないようで
答えがある物質依存的なところがあるように感じます。




 考える対象である問題も、
どこか設問を社会が与えてくれて、
それをといているような感覚があり、
どこか受身的な考えになるのです。



 引きこもりのときは、無の状態から自分で問題を作成し、
それをといているような感覚があります。
問題はとても抽象的なもので、



「なんで人間は生きているのだろう」
「何で原始のような細かい物質から、
突然意思を持った生き物が生まれたのだろう」
「なんで自殺しちゃいけないんだろう」




 とか考えていました。引きこもりのときは、
人生に絶望していて、「死」がわりと
近くにあり、それゆえ生きるとか死ぬとかに
近いことを考えることが多かったようにかんじます。




 このとき、自分の中でなぜ生きているのか?
という問いにはっきりと答えがでたのは、
今では本当によかったとおもっています。




 最近、引きこもりのクセと言いますか、
どこかで時間を取って、あの純粋にものを考えられる
甘美な時間と言うものを味わいたいなと言う欲求にも駆られます。




 もちろんそれは無意識レベルの、
抑圧しうる願望なので現実は現実として、
しっかり目の前のことをやることになるのですが、
でも引きこもりという時間は私にとってはどこか魅力的で
すべてに守られていた胎児期に戻りたいような願望に近く、
いつかは純粋に考える時間をどこかで持てるといいなと感じています。





 次はじいさんになってからかな。
まずは目の前のことをしっかりやらないと。





 






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