安定を追い求めるからこそ、不安定を追い求める



「安定を追い求めるからこそ、不安定を追い求める」



 以前、起業前の日記で
「不安定であること」
と言う日記を公開しました。改めて、今の私の考えを記述します。
以前とは少し変化しています。





 人は安定を追い求めて良いと考えています。
誰でも長く生きたい。安全を追って生きたい。
それは当たり前の姿です。*マズローの欲求の5段階
仮説でもあるように、安全への欲求は人間に備わった
根本的な欲求であると思います。




 しかし、「安定」を追い求めるからこそ、私は
「不安定」を追い求めなくてはならないと考えています。
なぜなら、「不安定」から逃げる癖を身につけると
結局、生涯を通しての「安定」を得ることができないと
からです。





 第4章の後半では、
「人間は問題が無ければほとんど考えない」
と言う理論を学びます。


 これは、
「考える力を身につけたければ問題がある状況に自らを置く事が重要だ」
と言い換える事ができます。






 不安定な状況と言うのは、たくさんの問題が
発生します。乗り越えるべき課題が膨大に
あるのでそこで一つ一つ問題を解決していけば
自然と考える力が身につきます。





 不安定な状況を潜り抜けてきた人は
考える力が高いケースがほとんどです。
そして、結果的に困難を乗り越える考える力を
使って、「安定」を手にするのです。


 

 だから私は生徒さんにはどんどん自分の殻を破ることに
チャレンジして欲しいと考えています。自分の殻を破る課題には
様々な問題が発生します。この問題の渦に飛び込む
勇気が無ければ人間は成長しません。
 そして、その問題の渦からどうにかこうにか
出る力を得たとき、その力は自分の人生の大きな
武器になるのです。




 生涯を通して安定を得たいなら、結局は
不安定な状況で自らを鍛えて行く以外
方法はないのです。






 これは人間1人1人のミクロレベルの話だけではなく、
マクロレベルの話にも同じ事が言えます。




 ジェームス・C・コリンズの「ビジョナリーカンパニー」では
世界で有名IBM,3M,GE等の超有名企業18社分析がなされています。






 「ビジョナリーカンパニー」におけるP317ページを引用します。





「安心感は、ビジョナリー・カンパニーにとっての目標ではない 
 それどころか、ビジョナリー・カンパニーは不安感を作り出しそれによって
 外部の世界に強いられる前に変化し、改善するよう促す強力な仕組みを
 設けている。」





 と書かれています。人間1人1人のレベルから、会社と言う
組織の形態に到るまで、同じ哲学があてはまるのでしょう。





「安定を追い求めるからこそ、不安定を追い求める」
「不安定から逃げていては、安定を手にする事ができない」







 これが今の私の考えです。













マズローの欲求の5段階仮説
人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものであると仮定し、
人間の欲求を5段階の階層で理論化したもの。


1 生理的欲求
2 安全の欲求
3 親和(所属愛)の欲求
4 自我(自尊)の欲求
5 自己実現の欲求


1の欲求が満たされると2の欲求が強くなる。
2の欲求が満たされると3の欲求が強くなる。


安全への欲求は低時の欲求で
根源的な欲求であると判断することができます。




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