「コミュニケーションとオペラント条件付け」


「コミュニケーションとオペラント条件付け」





 オペラント条件付けとは、心理学で使われる言葉で、
好ましい結果を生み出す行動に関しては、その行動の頻度が増加し、
好ましくない結果を生む行動はその頻度が減少するとする理論です。





 これはフレデリック・スキナーと言う行動分析派に
心理学者によって提唱されました。





 スキナーはこんな実験を行いました。




 レバーを押すと餌が出る箱にラットを入れます。
放っておくとラットはなんらかのタイミングでレバーを押し、
餌にありつきます。するとラットは餌にありつけた経験を活かし、
頻繁にレバーを押すようになります。





 逆にレバーを押すと電気刺激を受ける箱に入れると
レバーを押すと電気刺激を受けることを学習し、
ラットはレバーを押さなくなります。





 脳科学に関連付けると、情動を司る扁桃核が、
記憶を司る海馬にそれぞれ「好ましい記憶」
「嫌な記憶」を保存させるために起こると言われています。




(より正確には、「好ましい記憶」「嫌な記憶」は
海馬の作用により、長期記憶として大脳皮質に保存される。
大脳皮質に保存された記憶を変える事は容易ではない)





 オペラント条件付けは、コミュニケーションにおいても
重要な理論だと言えます。




 コミュニケーションが好きな人は人間関係によって
好ましい体験を抱負に持っています。
 友達と旅行に行って楽しんだり、仕事の上で一緒に
頑張ってプロジェクトを成し遂げたり、異性とすばらしい
恋をしたり・・・




 こう言った体験を積むと、その度に扁桃核は海馬に快感を
保存させ、根強い記憶として脳に認識させます。そして人間は
その快感を再現しようとコミュニケーションに対して
積極的になれるのです。




 これに対してコミュニケーションが苦手な人は、
過去の経験としてコミュニケーションにおいて嫌な
体験をしている方が多いと言えます。
 コミュニケーション=めんどくさい、嫌なことだ
と言う記憶が、根強く脳に認識されているため、
なかなか人間関係に積極的になれないのです。




 この条件付けを克服するには、人間関係の
楽しさを味わうことが重要になります。
 一緒に遊んだりする友達を作り、共に笑い、
共に喜び、共に泣いたり、感動する体験を積むことにより、
コミュニケーション=楽しい、面白い
と言う条件付けが脳に記憶されます。





 講師として心掛けなくてはならないことは、
講座の内容にエンターテイメント性を盛り込むことです。
人間関係の楽しさを伝えなくてはならないのに、
つまらない講座を作っていては本末転倒です。





 ですので講座の中ではできる限り
人間関係が楽しくなるように講義を構成しなくては
なりません。





 これからもどんどん講座を面白くして、
コミュニケーションの楽しさが伝わるように
内容を充実させていきたいと考えています。



 
 また生徒さん自身も講座やその後の飲み会を使って、
たくさん笑って、「コミュニケーションは楽しいんだ!」
と言う条件付けを行って頂きたいと願っています。

 




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