「情報の価値と英語力」

「情報の価値と英語力」



以前、情報をインプット型とアウトプット型に分け
コラムを書いたことがあります。既に創られた情報は価値が低く、
オリジナルの情報は価値が高いとするコラムです。



詳しくは下記URLへ
http://www.direct-comm.com/skill_bunsyouryoku.html



1英語力の重要性



ここで情報の価値と英語力を絡めて解説をしたいと思います。
基本的に英語力はビジネス上重視されます。
コミュニケーションと言う点から見ても、
英語力は確かに重要です。


なぜなら海外の有意義な情報を
獲得するには英語力が必須となるからです。
また情報を獲得するだけでなく、人間関係を築いたり、
自分の会社の商品を輸出するためにも英語力は必要です。
私は以前、貿易系の会社にいましたが、
英語や中国語の重要性を肌で感じてきました。




2情報の価値と英語

しかしながら、盲目的に英語力を評価することには
注意が必要です。なぜなら、英語と言うものはそれ自体が
新しい情報を生み出すわけではないからです。



例えば、海外の会社のAと言う情報がすばらしいとしましょう。
これを日本に導入するには英語力が必要です。
しかし、よくよく考えるとAと言う情報は既にある情報ですので、
多くの場合コピーされています。また、仮にコピーされていなくても、
オリジナルの会社が特許なり、著作権なりの権利を持っているので、
コピーする側はいつも情報弱者になります。



身近な例で考えると、日本のアニメが世界で流行っています。
アニメと言うオリジナルの情報を世界が求めているのです。
例えば英語がペラペラな人材を10人集めたところで、
ドラゴンボールと言うコンテンツを創れなければ
ビジネスとして成り立たないのです。



また、日本の中小企業がよく取り上げられますが、
中小企業のおじさん達は英語が必ずしもできるわけではありません。
しかし、自分の頭で考えた、オリジナルの商品を考えることが
できるので、わざわざ海外からそれを求めてやってくるのです。




人事の例を取れば

・トイックが800点だけど、まったく自分の頭で考えていないA君
・トイックが500点だけど、自分の頭で誰よりも考えているB君


仕事の内容にもよりますが、
情報の強者はあくまでもB君です。
A君はいくらでも代わりがいますが、
B君は代わりがほとんどいません。
(B君がトイック800点を取れればなお良しですが)





3自分の頭で情報を創る

重要なことは英語の前にオリジナルの情報を生み出せるように
なることだと思います。英語力=ビジネス力ではないのです。
英語力が重要であることは間違いが無いことですが、
その前に日本語できちんとものを考えられるようにならなくてはなりません。
日本語でものをきちんと考えられない人が
英語で物を考えることができるわけがないのです。
(帰国子女は別ですが)




前年、英語を話せない京都大学の益川教授が
ノーベル物理学賞を取りました。勇気付けられることです。
益川教授が「I'm sorry I can not speak English」
と述べて永遠と日本語でスピーチしたとき、
スカッとしたのは私だけでしょうか(笑)




我々は日本人ですので、基礎は日本語です。
有益なオリジナルな情報を日本語で生み出せてこその英語です。
英語力も重要ですが、そこは見失いたくないものです。







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