「心理学と統計学」


「心理学と統計学





 一般的に、「心理学」と言うと
「あなたは何色がすきですか?」
と言うような問いがあって、その回答として
赤を選んだあなたはほにゃららと言うような
イメージがあるかと思います。




 受けての側としては、噛み砕かれた表現で
有益な部分を享受すればいいと思うのですが、
提供する側は小難しいことを行っています。
心理学的の世界では、例えば




「効果がある、効果がない」




 ことを科学的に立証するために
統計的な手法を使います。
例えば血液型診断があります。



 A型の人は神経質
 B型の人は自己中
 O型の人はおおざっぱ



 と言う一般的な解釈がありますが、
これを科学的に立証するには統計を
もって分析しなくてはならないのです。




 統計的に否定されれば、科学的には
これらの事実は否定されることになります。
この点、血液型診断は性格とは何の関係も
ないことが示されています。



 ただ、だからといって血液型の話をしちゃいけないの
かと言うとそうでもありません。血液型診断は
雑談効果として、話題が盛り上がりやすいので、
別の意味では効果があるのです。
血液型云々は科学的には意味が無いのですが、
「会話そのもの」を楽しむために血液型の
話は役立っているのです。




 話がそれました。




 とにかく大学院レベルになると統計の知識が
無いとかなり苦労することになります。
標準偏差、分散分析、回帰分析、t検定、
Χ2乗(カイジジョウ)検定、回帰分析、重回帰分析・・・



 コミュニケーション系の講座はたくさんありますが、
信頼できる講師かを判断するには、まず統計的な
知識があるかどうかで判断することができます。




 統計がわかっていなければ、心理療法の効果を
読み取ることができず、良質な論文を
解釈することができないからです。



 良質な論文を読むことができないということは、
自分が行っている講座の論拠が希薄だと言うことです。
「○○さんが言っていたから」とか
「多くの人がよくなったから」とか
そういった根拠が希薄な講座しか創ることができないのです。





 一般の方からすれば、
「カウンセラー」「セラピスト」
「コミュニケーション講師」
コーチング講師」




 がプロなのかどうか判断する1つの基準として
「先生は統計の勉強をされましたか?」
と一言聞くといいでしょう。NOの場合はかなりの
確率で科学的に考えられた講座でない可能性が高いです。
臨床心理士さんはほぼ90%勉強されています
 


 ただNOと回答したから、その先生が酷い講義をしている
ということはあえいませんが、講師の質を判断する上で
1つの手がかりにはなるでしょう。

 


  



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