「等身大で」


「等身大で」




 とかく人間は自分を大きく見せることに躍起になりがちである。
しかし、本来の自分から乖離した言動や行動を取ったとしても
それは一時凌ぎに過ぎない。また分かる人にはその見栄はすぐに見抜かれ、
逆に信頼を失ってしまう。




 人間は自分から主導権を奪ったり、自分より優位に立とうとする
人間を嫌う性質がある。主導権を握られ、優位に立たれても
ヨシとされる場はそれが相手のメリットになるときだけである。
気をつけなくてはならない。




 自分に自信が無いとき、人間は一層見栄を張りたがる。
人間には是認欲求がある。自信が無いときは一層
「認めてほしい」と言う気持ちが高まる。
だから自分をより大きく見せることに躍起になる。
だけどそれは大概の場合失敗に終わる。



 
 等身大の自分であることは、コミュニケーション能力に
プラスに作用する。コミュニケーションとは、
「真の情報」と「真の情報」のやり取りほど効率が良い。
 「偽の情報」と「偽の情報」が行きかえば
コミュニケーションの効率は削がれ、情報は錯綜し、
そのやり取りは混沌としていく。
狐と狸の化かし合いは不毛であるし、滑稽ですらある。




 それ以上でも、それ以下でもない自分でコミュニケーションをすれば
かえって人は信頼を寄せてくれる。人間は相対的な生き物であって、
不完全であるのが当たり前。全てにおいて完全であることを
示そうとすれば、それは大きな矛盾を読んで
本来の自分と偽りの自分の乖離を生み、
ただ疲れるだけである。そして周りの信頼を失うだけである。




 進んでマイナスを示す必要は無いけれど
時に自分のだめな部分も笑ってさらせるぐらいの
度量を持ちたいものだ。



 
 いい洋服を買う余裕がなければユニクロで買えばよい。
お金が無いときは、無理しておごらずとも良い。
仕事がうまく行っていないときは、うまく行っているなどと
見栄を張らずに素直に相談すればよい。
 逆に少し余裕があれば、アローズで買えば良い。
仕事がうまく行っているときは、ケチケチせず余裕な分だけおごればよい。

 



 


**********************