「言語、非言語」


「言語、非言語」





 全共闘時代に三島由紀夫
学生達と討論している動画を見ました。
この頃は学生達は議論するのが当たり前だったようです。
この前、院の教授と飲む機会があったのですが
当時はぶん殴りあうぐらいまで討論しあったようです。



今は飲み会の席とかで討論になることは
まず無いですよね。どちらかと言えば
議論をすることは敬遠されがちです。
ちょっと寂しい気もしますね。




1年ちょっと前ぐらいに
「コミュニケーションの発達過程とこれから」
http://d.hatena.ne.jp/kawa-direct/20080625/1214406591



と言う題でコラムを書きました。ざっくりとですが、
昔はコミュニケーションの手段としては
言語が優勢の時代でしたが、今では非言語(映像、音)
による情報伝達手段が発達したため、
相対的に言語力の必要性が下がっていると言うコラムです。
(統計的な論文は探していませんのであくまで直感です)
 どなたか統計資料持っていたら教えてやってくだはい)




おそらく現代の大学生が、当時の大学生と
討論したらとても叶わないでしょう。
迫力も違うし、論理性も違う。




しかしながら、コミュニケーション能力と言うのは
かなり多様な能力を指します。決定的に当日と異なる能力は
映像化、画像、ITスキルです。デジカメやビデオカメラ、
ITスキルの進化は、情報の効率性を相当向上させました。




情報を言語だけで伝えようとすると
相当時間がかかりますし、非効率です。
例えば、JR新宿南口から渋谷ハチ公前まで歩いていく
ことを言語で説明しようとすると相当面倒くさいです。
南口を出たら、まずは甲州街道を左にずっと進んで
明治通りをぶつかったら右に曲がってひたすら進みます・・・・




しかし、例えば携帯電話で地図を検索して
指を刺して、こっからこうやっていくんですよ。
とでも言えば30秒もあれば充分通じてしまいます。
情報の効率性を考えれば後者が優れているのは間違いありません。




ですので確かに言語力は落ちているけれど
相対的にはコミュニケーション能力は上がっているのです。




さらに言えば、実は言語の中でも向上している部分もあります。
言語力については、日本語や、英語力をイメージしますが、
それが以外の言語、すなわちプログライミング言語も言語力に含まれます。
組み込み系、ネットワーク系、WEB系・・・
ITに関して新しい言語がたくさん生まれ
そのIT言語を使って実に多くの情報が創られるようになりました。




例えばユーチューブは動画投稿サイトですが
そのサイトのソースは突き詰めれば
難解なプログラミング言語ですし、
カーナビだって、ミサイルだって
その基盤にあるのは言語力です。




例えとしてどうかと思いますが
マトリクスと言う映画がありましたが
あのイメージでしょうか。




今の世界であれば、日本語力をつけるよりも
プログラミング言語を覚えたほうが飯の種になるかもしれません。
漢字検定1級では飯が食えませんが、
プログラミング言語を何種類も覚えれば、
不況と言えども飯は食えるはずです。



社会全体でコミュニケーションを円滑にする上で
日本語力の必要性は衰退し、
それ以外のコミュニケーション手段が
相対的に価値を増してきているのです。




しかし、ここである種の不適応が起きます。
不適応と書くと少々難しいかもしれません。
ある種の意行き詰まり・・・落とし穴があるのです。
それは一体なんでしょうか。






つづく(元気な時に。。。)










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