「他人に対する期待」


「他人に対する期待」





1他人に対するマイナス感情


 他人に対して怒ったり、イライラしたり、嫌悪感を覚えることを
「他人に対するマイナス感情」と総称するとします。
仕事で理不尽な扱いを受けた。陰口を叩かれた。
恋人に裏切られた。相手が大遅刻をした。
こんなときは他人に対するマイナス感情が芽生えるかもしれません。


 他人に対するマイナス感情を持つことは確かに
自分の権利を守るために必要なこともあります。
しかしこれらの感情は得てして敵を作りやすくなります。
そのため、他人に対して過剰に怒ったり
イライラしたり、嫌いやすい人は少し自分の考え方を
見直してみる必要があるかもしれません。





2マイナス感情はどうして起こる?


 他人に対するマイナス感情が起こるとき
心の中では何が起こっているのでしょうか。
心理学的にはいくつか表現の仕方があると思いますが
私は以下のように考えています。



他人に対するマイナス感情=a(他人に対する期待bー他人の実際の行動c)+d


*a・・・他人に対する期待と実際のギャップに対する感情の振れ幅
*d・・・元々人に対して不信感を持っている人はプラスの値を取る
    元々人を信頼している人はマイナスの値を取る


a〜c値の最大値を10、最小値を0として
dの値の最大値を10、最小値を-10として
例を挙げてみましょう。



温厚な太郎君と花子さんは今度デートをすることになりました。
待ち合わせの時間に花子さんが5分遅れてきました。

このとき
太郎君は相手の行動によって感情が左右されることはあまりありません(a=2)
太郎君は花子さんが3分ぐらいなら遅れてきてもいいかなと考えていました(b=2)
花子さんは実際ちょっと遅れました(c=1)
太郎さんはもともと人を信頼しています(d=-5)



方程式に当てはめると


他人に対するマイナス感情=2(他人に対する期待2ー他人の実際の行動1)-5
他人に対するマイナス感情=-3
よって温厚な太郎君は花子さんにマイナスの
感情を覚えないことになります。



対して人間不信に陥っている次郎君について考えてみます。
次郎君も花子さんと同じく今度デートをすることになりました。
待ち合わせの時間に花子さんが5分遅れてきました。


このとき
次郎君は相手の行動によって感情が左右されやすいとします(a=8)
次郎君は花子さんが5分前には到着すべきだと考えていました(b=5)
花子さんは5分遅れました(c=0)
太郎さんはもともとあまり人を信頼していません(d=5)



方程式に当てはめると

他人に対するマイナス感情=8(他人に対する期待5ー他人の実際の行動0)+5
他人に対するマイナス感情=45
よって人間不信の次郎君は花子さんに
マイナスの感情を45覚えることになります。




3気をつけること

もっと直感的に分かりやすく考えると
相手に対する期待と行動のギャップに一喜一憂する人は
他人の行動に人生をコロコロ動かされてしまいます。
人生は他人のものではなく、自分の物です。
また人に対して完璧を求めたり、綺麗なものを求めすぎたり、
正直であること、正義であること、真面目であることを求めすぎると黄色信号です。
そんなに何でもできる人など世の中早々いないのですから、
いつもイライラすることになってしまいます。



そこでもしあなたが人に対してマイナスの感情を覚えやすく、
怒ったりイライラすることが多かったとしたら以下の2点を
心がけてみてください。



・他人に対する期待と実際のギャップに一喜一憂しないこと
・他人に対して期待しすぎないこと


この2点を意識すれば他人に対するマイナス感情を
かなり抑えることができるようになります。
他人に対する期待を持ち過ぎないようにする。
仮に自分が求めていることよりも相手の
行動が期待より小さくても一喜一憂しない。



これだけで周りに対してイライラする時間はかなり減ると思います。
是非試してみてくださいね。






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