「コミュニケーションスキルと精神疾患」


「コミュニケーションスキルと精神疾患




 コミュニケーションは心と深いつながりがあります。
人間はそれなりに挫折したり、失敗をしたりして
不安な夜を過ごしたり、泣きそうな経験を積んで行き
重厚なコミュニケーションスタイルを確立していきます。
コミュニケーションに対して多少不安を覚えたり
悩みを抱えるのは全然悪いことではありません。



 しかし、これが臨界点を超えてしまい、
日常生活に明らかに支障を来たしたり
生きることすら嫌になってしまったらそれは
精神疾患を疑う必要があります。
 どこまで含めるかは議論があると思いますが、
コミュニケーションスキルに関わる精神疾患としては



自閉症ADHD学習障害アスペルガー障害、
自己愛性人格障害反社会性人格障害等の各種人格障害
社会不安障害(対人恐怖)、場面かんもく、
視線恐怖などの強迫性障害統合失調症認知症、躁鬱・・・



が挙げられます。



 コミュニケーション系の精神疾患を抱えた場合、
基本的には精神科か心療内科に行くことになります。
そこでは薬物療法が原則に行われます。 


 
 薬物療法としてはセルネス、リスパタール、ロヒプノール
ドグマチールデパス、コンスタン、ロラゼパムデパケン・・・
と言った禍々しい名前の薬が処方されます。
特に精神疾患はDNAレベルの先天的な要因に
よることも多いので、心強い味方になります。

 

 余談ですが、これらの薬はもう少しかわいい名前に
した方が安心できると思っています。
ロラゼパム」なんておどろおどろしい名前の薬を
飲んだらなんだか得体の知れない何かか体に入ってくると言うか、
それだけで不安な気分になってしまいますよね。
「暖かいキモチになる薬」とか
「ココロ安心お薬」とか
の方が良くないですか?
だめですかね。だめなんでしょうが・・・



余談終わり・・・さて・・・





 薬は感情を安定させることには
役立ちますが、「まさにその問題自体」を
解決してくれるわけではありません。



 例えば職場でいじめがあってそれが元で社会不安障害
なったとしても、薬が「その職場の状況」を
改善してくれるわけではありません。
例えば会話や雑談のスキルが無いために何十年も
恋人ができず、孤独になりそれが元で社会不安障害
なったとしても薬が「会話のスキル」を上げて
くれるわけではありません。




 そこで薬物療法にと合わせて
臨床心理士によるカウンセリングや
ソーシャルスキルレーニングが行われることもあります。


基本的には
認知行動療法(cognitive-behavioral therapy)
来談者中心療法(Client-Centered Therapy)
精神分析療法(Psychoanalytic Therapy)
が主体として行われます。




 認知行動療法とはざっくりとですが、
人間の考え方と行動の仕方に焦点を充てて、
具体的にやり方を教えて色々課題をこなしたりしていく手法です。
コミュニケーションスキルは認知行動療法と相性が良いので
私の講座でもお伝えしています。



 来談者中心法はまずクライアントが持っている
自然の力を前提としています。人間には自分の事を
しっかりと受け入れてくれて共感してくれる人がいれば
混乱していた考えが整理されて、前向きに生きている性質があります。
そのため来談者中心法では、カウンセラーはひたすら傾聴し
クライアントの悩みを受容することを大事にしています。



 精神分析療法は基本的に過去や無意識を大事にしていて
以前の親子関係や過去の人間関係、無意識に焦点を
充てて、本来自分が何を望んでいるかなどを
話の中から探っていくことを目標としています。




 この3つの流派が基本的ですが、今では折衷派が多く、
適時使い分けるカウンセラーが多いようです。
 薬物療法でも回復はできますが、一過性で持続性が薄いこともあります。
これに対して薬物療法とカウンセリングと組み合わせると
効果が持続する論文があったりします。



 ソーシャルスキルレーニング(以下SST)については
まだまだ定義が曖昧でどこからどこまでをSSTに含めるかは
議論があるのですが、これは狭義の意味では
コミュニケーションスキルとほぼ同じ意味です。
すなわちSSTとはコミュニケーションスキルの訓練となります。
こちらは一般企業や精神科で行われます。
私の会社もSSTの一翼を担っている会社です。




 もう少し書きたいのですが
今日はいい時間になってしまったので。
ここまで・・・次回に続く・・・
おやすみなさい・・・




 


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