「雑談を盛り上げるためには?」


「雑談を盛り上げるためには?」




最近とても面白い論文を発見しました。


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徳久 良子, 寺嶌 立太
“雑談における発話のやりとりと盛り上がりの関連”
人工知能学会論文誌, Vol. 21, No. 2, pp.133-142 (2006)

http://www.jstage.jst.go.jp/article/tjsai/21/2/21_133/_article/-char/ja

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思いっきり簡単に要約すると、
雑談における対話を全てコーパス化(データベース化)して、
その対話をコンピューターで分析すると言う論文です。
言語学の分野ではよく文章や会話をデータベース化して
その分析が行われるのですが、当論文では雑談にと盛り上がりに
ついて分析が行われていました。




その結果以下のようなことが分かりました。
論文だと分かりにくいので少し噛み砕いて書きます。
データ上から私自身が読み取った部分もありますので
もしかしたら筆者の意図と異なるかもですが(^^;)




盛り上がりやすい会話
・自分の体験や感想を話す      ○○な事があったんだ〜 僕は○○だと思う!
・自分の体験や感想に同意する   大変だったんだね! 僕もそう思うよ!
・ユーモアのある発言をする    この前ズボンのチャックあけっぱなしで講義しちゃったよ
・相手の話に興味を示す      へえ〜!!それでどうなったの??




盛り上がりにくい会話
・単純な情報を話す       ハエは複眼でたくさんの目があるんだよ
・単純な情報を認める      たくさんの目があるんですね
・原因や結果に終始した発話   ハエは複眼だから広範囲見れるんだよ




まとめると、雑談を盛り上げるためには
自分の体験を感情をユーモアを込めて話し、
相手の体験や感情にはしっかり同意して関心を示す。
あたりまえっちゃあたりまえですね。




逆に感想や感情が出てこない
ニュースのような話はあまり盛り上がらないようです。
もちろん質はあると思いますが
直感的になんとなく理解できますね。




最終的に会話はその人なりの感情や
考えが出てこないと面白くもなんともないのでしょう。
データ上からも充分うなずけます。
何よりユーモアが大事なのですね。




心理学とは別の分野で雑談が研究されていたとは迂闊でした。
徳久先生にお会いしてみたいなあ。






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小林先生



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