「対処的悲観、方略的楽観〜悲観と楽観どちらがいいの?〜」


「対処的悲観、方略的楽観〜悲観と楽観どちらがいいの?〜」




心理学の世界では対処的悲観(Defensive Pessimism)、方略的楽観(Strategic Optimism)
の研究が最近進んできています。どちらもなんだか難しい言葉ですね(^^;
少し噛み砕いて定義をすると



対処的悲観者とは
将来への不安が強いため、
課題に対してしっかりと計画を立てて行動する人



方略的楽観者とは
何事にもポジティブであるために、
課題に対して計画はそこそこに積極的に取り組んでいく人




を意味します。皆さんはどちらのタイプでしょうか。




心理学の世界では長年、方略的楽観の方が重視されてきました。
それはそうですよね。方略的楽観の行動を取る人の方が
何事にも積極的で人生を楽しんでいるイメージがありますから。



しかし、最近の研究で対処的悲観者もしっかりと
計画を立てていくという点で長所があることが分かってきています。
実際、ある課題を両者にこなしてもらうと対処的悲観者も
方略的楽観者と同じくぐらいのパフォーマンスを
残すこことが分かってきたのです。
(課題にもよりますが)



では私達はどちらのスタンスで物事に
対処すると良いのでしょうか。



ここで重要なこと自分自身の性格にあった戦略をとると言うことです。
例えばもともと不安を感じやすい性格の人が、無理に楽観的に考えて
いきなり行動をしようとしたとします。
すると準備ができていないことで不安がもっと高まってしまい、
うまく課題をこなせないのです。



例えば結婚式のスピーチの時は
しっかりと準備をして練習を重ねていくほうが
不安を感じやすい人にとっては肌に合っていると言えます。




これに対してもともと何事も楽観的に考える人が
無理に準備をしすぎたりすると余計な心配が増えて
課題をうまく遂行できない可能性が出てきます。




結婚式のスピーチで考えると、
もともと楽観的な人は
ある程度の準備で切り上げで
「なんとかなるさっ」の精神で
望んでしまったほうがうまく行く
可能性が高いでしょう。




対処的悲観、方略的楽観に関しては
まだまだ分かっていないことが多いのですが、
「悲観的に考える」ことが必ずしも
悪いことばかりではないのだということを
示唆している点で意義深いといえます。








・参考資料
認知方略の違いが課題遂行に及ぼす影響 : 対処的悲観者と方略的楽観者の対処方略
窓原 徹 , 橘 良治
岐阜大学教育学部研究報告. 人文科学 57(1), 185-195, 2008-10

対処的悲観者に対する印象形成と対人関係について : 対処的悲観主義と方略的楽観主義
今村 一二美 , 井上 健
臨床教育心理学研究 34, 7-19, 2008-03





**********************

12/26(日)
ダイコミュ恒例の大規模イベントが今年もやってきました!
「PLAN DO SEEセミナー+コミュ-1グランプリ+忘年会」
を開催します!振り返り自分自身の振返りと、
来年の自己目標を立てて気持ちよく新年を迎えましょう!

↓↓イベント詳細↓↓
http://www.direct-comm.com/event/index.html

↓↓応募はこちらから↓↓
http://xn--gmqyys98nzba.jp/waigaya/bbs/detail/143



12/18(日)
恋愛講座 BY田中先生
http://direct-comm.com/course/onedayseminar.html
2回目からのご参加もお気軽に

愛と忍耐の人間関係劇場
http://direct-comm.com/waigaya/
鬼才みっちゃん先生による人間関係マンガです

**********************