「充実した孤独」

「充実した孤独」



 統計的に孤独感の強い人は、
よくうつ状態や対人不安が強く、
死亡率が高いこともわかっています。
詳しくはメルマガに書く予定ですが、
健康な生活を送るためには充実した人間関係を
築く必要があると言えます。
(2月の20過ぎあたりに1号を発行する予定です、
詳しくはブログの下の方を参照してください)




 しかしながら、孤独感は全て悪いことばかりなのでしょうか。
同じ孤独感でも、「充実した孤独感」も存在すると落合(1988)は主張しています。
孤独感は確かに健康に良くないですが、前向きな結果をもたらす孤独感も
あるのではないかという主張です。
落合によれば、充実した孤独を感じるには以下の2つの条件が必要になります。




1つ目は
人間はそれぞれ個別の存在であることに気がつくこと
人はそれぞれ独立した個であることを認めるのです



逆を考えると少し変な気がしますね。
個別の存在であることに気が付いていない方が
孤独を感じない気がします。
みんな一緒の存在なんだ!
と言うほうが孤独じゃない気がしますよね。


しかし、この状態は現実的でありません。
人間はそれぞれ別々の人生を歩んでいます。
そのため、皆一緒だと考えていても、
実際はそれぞれ個別の行動をしているわけですから、
どこかでうそ臭いと言うか、どこかで孤独を感じてしまうのです。





2つ目は
人間は個別の存在であるが、
お互いを理解したり、共感できるという
感覚を持っていること


です。これは直感的に理解しやすいですね。
お互い共感したり、理解しあえると考えていた方が、
一人ぼっちではない気がしますよね。
どこかほっと安心した気分になります。





 講師の川島自身はどのように考えているかと言うと、
私自身は「人間は完全に分かり合うことはできない」
と考えています。人間はそれぞれ生まれたタイミング、
DNA、生きてきた環境がそれぞれ異なります。



 一卵性双生児だって、先に生まれたか、後に生まれたかと言う
差があります。先に生まれた気持ちと、後に生まれた気持ちは
永遠に分かり合うことはできない。微妙な感情のずれがあるはずです。
人間は完全にお互いが分かり合うことが
できないと言う悲劇的な運命を背負って生きているのです。




 しかしながら、部分部分は理解しあえるはずです。
例えば、ケーキを食べたときはおいしいです。
多分微妙に感じ方は違うと思いますが、
「甘い」と言う感覚をおいしいと感じるのは 
大体人間であれば同じはずです。
 微妙なずれは必然的に生じるものだけど、
でも部分部分は分かり合える。そう感じています。



 そして、何より大事なことは
「わかろうとする姿勢」そのものだと考えています。
分かったか、分からなかったか、は実は2の次で、
分かろうとする姿勢がお互いの孤独感を癒すのだと考えています。



 誰かに「あなたのことを理解したい」
と言われれば、それだけで人間は孤独ではないと感じるでしょう。
何を言っても、厳密な意味での理解はありえないわけですが、
しかし、理解しようとしてくれる姿勢そのものが
お互いの孤独を癒してくれると考えています。




 私にとっての充実した孤独とは、
お互い分かり合うことはできないけれど、
分かり合おうとする姿勢は持つことができる。
そして部分部分は確かに分かり合える「気がする」そんな孤独感でしょうか。
それは冷たいものではなく、確かに暖かいものだと感じるのです。








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